相続手続 遺言書作成 死後事務委任 の専門家

これだけは知っておきたい!相続の関連用語43

あ行

遺産(いさん)

被相続人が残していった財産のこと。相続財産とも言う。
不動産や預貯金などプラスの財産だけでなく、借金やローンなどのマイナスの財産も含まれる。
相続人にはプラスの財産を承継する権利があると同時に、マイナスの財産を承継する義務を負う。
遺言書で指定すればプラスの財産を、相続人以外の第三者へ譲ることも可能。

遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)

遺産の分け方を決めるために相続人全員でおこなう話し合い。
法的な遺言がない場合、法定相続分とは違う分け方をする場合、または全員一致で遺言の内容を覆す場合にこの方法をとる。
会合、電話連絡、郵送での書類のやり取りなど、形式は問わない。
判断能力が乏しく、法律行為のできない未成年者・認知症の相続人がいる場合は、特別代理人・成年後見人を選任し、協議を行うことが必要。

遺産分割協議書(いさんぶんかつきょうぎしょ)

遺産分割協議で決めた協議内容を記載した書類。
決まった書式はないが、相続人全員で署名(または記名)・実印で押印しなければならない。
単に、相続人間の取り決めといった意味に留まらず、遺産分割協議の内容を対外的に証明することのできる証明書としての意味合いを持つ。不動産の名義変更や預金の解約などの手続きでは、必ず関係機関に提出を求められる。手続きの際は、印鑑証明書の添付も必要。

遺贈(いぞう)

遺言により、財産の全部または一部を相続人以外の第三者に無償で与えること。
相続人でない親族のほか、内縁の妻(夫)や、お世話になった人、慈善団体への寄付などをおこなうことができる。
遺留分のある相続人がいる場合は配慮をしないとトラブルの原因になるので注意が必要。
受遺者は、遺贈を受けるか否かを自由に選択できるので、確実に遺贈を行いたい場合は、事前に意思を伝えておくなど準備が必要。

遺留分(いりゅうぶん)

配偶者、直系卑属、直系尊属など、一定の相続人に保障された、相続財産の最低取り分。
例えば、夫が「全財産を愛人に遺贈する」といった遺言を残した場合など、「被相続人の財産に依存して生活していた家族が、赤の他人に全財産を奪われる」といったことを防ぐための一種の生活保障制度。
ただし、財産を与えたくない相続人にも遺留分はあるので、遺言の際には注意が必要。

遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)

遺留分を侵害された相続人が、遺留分を侵害している相手方(他の相続人や受遺者)に対して、侵害されている額の支払い請求をすること。
請求をしなければ、遺産はそのまま相手方のものになる。
請求は裁判上の請求である必要はなく、通常は内容証明郵便を利用しておこなわれる。

か行

換価分割(かんかぶんかつ)

遺産分けにおいて、遺産を売却して金銭に変換した上でその金額を分ける方法。
現物を分割してしまうと価値が低下する場合などはこの方法をとる。
この方法は、遺産の処分に要する費用や譲渡所得税などが発生するので注意が必要。

共同相続人(きょうどうそうぞくにん)

相続人が複数いる場合の、ともに相続する人。
相続に関する手続きは原則として、共同相続人全員の協力のもとでおこなう。

共有分割(きょうゆうぶんかつ)

遺産分けにおいて、複数の相続人で持分を定め、共有する方法。
おもに不動産の分割に使われる。
公平な分割が可能ではあるが、利用や処分の自由度が下がる、共有者に次の相続が起こると権利関係が複雑になるなど、デメリットがあるので安易に共有にするのは好ましくない。

寄与分(きよぶん)

被相続人の財産の形成・維持に特別の貢献をしたことを評価し、相続分を増加させること。
寄与分が認められるのは、

  1. 被相続人の事業に関する労務の提供または財産上の給付をした
  2. 被相続人の療養看護をした

といった場合。
通常の親子間、夫婦間の助け合いは対象にはならない。
寄与分は、原則として本人が主張し、金額は遺産分割協議において決定する。
協議が整わない場合は、家庭裁判所に申し立てて調停・審判をおこなう。

血族相続人(けつぞくそうぞくにん)

配偶者以外の相続人。被相続人の直系卑属、直系尊属、兄弟姉妹。

限定承認(げんていしょうにん)

相続した財産の範囲内でのみ、被相続人の債務と遺贈を履行することを条件に相続を承認すること。
相続開始から3か月以内に相続人全員で家庭裁判所に申述をする必要がある。
手続きが面倒なので、現実的にはほとんど利用されていない。

検認(けんにん)

被相続人の死後、自筆証書の遺言書や秘密証書の遺言書を発見した場合、遺言書を偽造されたり変造されたりしないように、家庭裁判所が現状を証明する一種の検証手続きのこと。
遺言書に基づいて相続手続きを進める場合、検認を受けていない遺言書は関係機関に受け付けてもらえない。
発見した遺言書が封印されている場合は、必ず家庭裁判所に持参して、相続人や代理人の立会いで開封しなければならない。開封したのが相続人、または相続人全員の目前であっても開封してしまうと、違反者には5万円以下の過料が課せられることになる。
公正証書による遺言は、原本が公証人役場に保管されており、偽造や変造されることがないので、検認は不要。
なお、検認は、遺言書の外形を確認するだけの作業なので、遺言の中身・文言の有効、無効を判定するものではない。

現物分割(げんぶつぶんかつ)

遺産分けにおいて、「自宅の不動産は妻に」、「預金は長男に」など、遺産そのものを現物で分ける方法。
現物分割は、各相続人の法定相続分通りに分けることは困難なので、相続人間の取得格差が大きい場合には、その分を他の相続人に金銭で支払うなどして調整する。 ⇒ 代償分割

公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)

法的遺言の方式のひとつ。
遺言者が口述した遺言内容を公証人が筆記して作成する遺言。
作成時に手間と費用はかかるが、偽造・紛失のリスクがなく、相続発生時の手続きがスムーズにおこなえるなど、メリットが大きい。

さ行

指定相続分(していそうぞくぶん)

被相続人が、遺言により指定する、相続人の相続割合 ⇔ 法定相続分
相続人が全員一致で遺言内容と異なる遺産分割協議をおこなう場合、または遺留分を侵害しない限りは、原則として遺言者が指定した通りに相続手続きがおこなわれる。

自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)

法的遺言の方式のひとつ。
遺言者が全文を手書きで作成する遺言。
手軽に作れるが、保管方法による偽造・紛失のリスク、法定の書式要件を満たしていないことによる無効、相続発生時に家庭裁判所での検認が必要になるなど、デメリットが大きい。

受遺者(じゅいしゃ)

遺贈により財産をもらう人。
受遺者は、遺贈を受けるか否か(遺産をもらうか否か)を自由に選択することができる。
また、相続税が発生する相続においては、相続人とともに相続税の納税義務が発生する。

推定相続人(すいていそうぞくにん)

将来相続が発生した場合に、最優先で相続人となる人
実際に相続人となるには、相続発生時に生存していることが必要。
なお、胎児はすでに生まれたものとみなして相続手続きをおこない、その後出生すれば確定的に相続することができる。死産した場合は、最初から生まれなかったものとして相続権を失う。

相続人(そうぞくにん)

故人の財産を受け継ぐ一定の権利を持つ身分関係にある親族・配偶者 ⇔ 被相続人

相続開始日(そうぞくかいしび)

被相続人が死亡した日。
相続に関する手続きには、この相続開始日を起算点にタイムリミットのあるものが多いので注意が必要。
遺言や遺産分割協議などにより相続人に遺産が承継されると、その遺産に関する権利は、相続開始日に遡ってその相続人に帰属していたものとして扱われる。

相続欠格(そうぞくけっかく)

本来、相続人となるべき者が、欠格事由(法律違反)を理由に相続する権利を奪われること。
対象となるのは、以下のケース。

  1. 被相続人や先順位または同順位の相続人を殺したり、殺そうとして刑を受けた場合
  2. 被相続人が殺されたことを知りながら告発や告訴をしなかった場合(判断能力がない人や、犯人の配偶者または直系血族である場合を除く)
  3. 詐欺や強迫により、被相続人が遺言することや、前にした遺言の取り消し、変更を妨害した場合
  4. 詐欺や強迫により、被相続人に遺言させたり、前にした遺言の取り消しや変更をさせた場合
  5. 被相続人の遺言を偽造・変造・破棄・隠匿した場合

もっとも、欠格事由の立証は困難である。

相続放棄(そうぞくほうき)

プラスの財産もマイナスの財産も含め、一切の相続財産の承継を放棄すること。
相続開始から3か月以内に家庭裁判所に申述する必要がある。限定承認と違って、相続人がそれぞれ単独でおこなうことができる。
「親が多額の借金を残して死んでしまった」という場合に、借金の支払いを拒むためによく利用されている。
ただし、期限を過ぎた場合や、遺産を処分した場合(売却・贈与・消費など)には放棄ができなくなるので注意が必要。

た行

代襲相続(だいしゅうそうぞく)

被相続人の死亡以前に、相続人となるはずだった人が死亡している場合や、欠格・廃除などで相続権を失っている場合に、その者の子が相続すること。
例えば、磯野波平さんが死亡したときにすでにサザエさんが死亡している場合、タラちゃんが、カツオ・ワカメと共に波平さんの相続人になる。
代襲相続ができるのは、直系卑属と兄弟姉妹だけ。
直系卑属は、子が死亡しているときは孫、孫が死亡しているときはひ孫…と何代でも代襲できるが、兄弟姉妹の場合、代襲できるのは一代限り(甥・姪の代まで)となる。
なお、相続放棄をした場合は、代襲相続は発生しない。

代償分割(だいしょうぶんかつ)

現物分割において、不動産など金額の大きい遺産を相続した相続人が、取得格差を埋めるため、他の相続人に代償となる金銭を支払うなどして調整すること。
代償として支払う金銭が準備できず、結局取得した不動産を手放す…といった事例もあるので、注意が必要。

単純承認(たんじゅんしょうにん)

プラスの財産もマイナスの財産も含め、すべての財産を無条件で承継すること。
限定承認、相続放棄と違い、特別な意思表示や手続きをする必要はない。
相続開始から3か月以内に限定承認や相続放棄をおこなわない場合、または、遺産を処分した場合は単純承認したものとみなされるので注意が必要。

嫡出子(ちゃくしゅつし)

婚姻している男女の間に生まれた子。
現に婚姻している配偶者との子だけでなく、離婚した配偶者との間の子や養子も、等しく嫡出子としての身分を持つ。(法定相続分が等しい)
このような場合は、遺産分割協議を円滑におこなうことが困難なケースが多いので、遺言書で相続分を指定するなどの対策をとることが望ましい。

調停(ちょうてい)・審判(しんぱん)

遺産分割協議が揉め不調に終わった際に、家庭裁判所に申し立てて解決を図る方法。
調停においては、調停委員が当事者から事情を聴き、事実調査をしたうえで、解決策をアドバイスし、話し合いでの解決を目指す。
調停が不調に終わった際は自動的に審判の手続きが開始され、審判官が諸事情を考慮したうえで、遺産の分割方法を決定する。

直系尊属(ちょっけいそんぞく)

直系の血族のうち、本人より上の世代の者。父母、祖父母など。
被相続人に子がいない場合、直系尊属が法定相続人になる。

直系卑属(ちょっけいひぞく)

直系の血族のうち、本人より下の世代の者。子、孫など。
直系卑属は最優先で法定相続人になる。

特別縁故者(とくべつえんこしゃ)

被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者のこと。
内縁の妻(夫)や、事実上の子など。
家庭裁判所は、相続人が1人もいない場合に、特別縁故者に対して財産を与えることができる。
財産分与を受けるためには特別縁故者本人が、相続発生から3か月以内に請求しなければならない。

特別受益(とくべつじゅえき)

被相続人からの生前贈与や遺贈などにより、相続人が受けた一定の利益のこと。遺産の前渡しの意味を持つ。
特別受益を受けた相続人と受けていない相続人の相続分を等しくすると不公平なので、特別受益者は相続分から特別受益分を差し引いた額のみを相続するなどして調整する。「もらいすぎ」を調整するためのシステム。
特別受益にあたる主なケースは、

  1. 遺贈を受けた
  2. 結婚に際し持参金や支度金をもらった
  3. 独立開業するための資金を援助してもらった
  4. 住宅の取得資金を援助してもらった

など。
なお、通常の生活費や学費の援助は、特別受益には含まない。

特別受益証明書(とくべつじゅえきしょうめいしょ)(相続分(そうぞくぶん)がないことの証明書(しょうめいしょ))

相続人が、「被相続人から生前に十分な贈与を受けているので、自分の相続分はありません」と宣言する証明書。
相続放棄のように、債権者に対して債務を承継しないことについて対抗する効力はないが、相続人間においては実質上、相続放棄と同じ効果をもつ。
おもに相続登記において、共同相続人のうちの1人に不動産を相続させる場合、他の相続人が署名捺印して提出すれば、遺産分割協議書がなくても登記手続きがおこなえる。

特別代理人(とくべつだいりにん)

未成年の相続人に代わり、遺産分割協議をおこなう代理人。
通常の法律行為においては、親権者が未成年者の代理人を務めるが、「夫が死亡し、妻と未成年の子が相続人」といった場合、妻は、「相続人」としての立場と、「相続人の代理人」としての利益が相反する立場に置かれるので、子のために特別代理人を選任する必要がある。
通常は、相続に直接関係しない適当な親族に依頼し、家庭裁判所に選任手続きの申し立てをおこなう。

は行

廃除(はいじょ)

将来、遺産を与えたくない推定相続人の相続権を、被相続人の意思により奪うこと。
対象となるのは、

  1. 被相続人に対する虐待(常態的に罵声をあびせたり、殴る蹴るの暴行を加えた。寝たきりの親を看護せず、食事も与えず衰弱させた。など)
  2. 被相続人に対する侮辱(日頃から人目もはばからず親を無能呼ばわりした。私的な秘密を公表し、名誉を傷つけた。など)
  3. その他の著しい非行(定職に就かず、繰り返し親に金を無心したり財産を盗んだりした。夫と子を捨て、愛人を同居。など)

廃除は生前に家庭裁判所に申し立てるか、遺言で廃除の意思を示し、遺言執行者が家庭裁判所に申し立てておこなう。
廃除を認めるかどうかは、家庭裁判所が家庭環境などの非行の原因にまで直接踏み込んで、個別的に判断する。
通常は、一時の激情による暴力や単なる素行不良だけでは認められない。
なお、廃除の確定後、被相続人は家庭裁判所への請求または遺言によっていつでも廃除を取り消すことができる。

被相続人(ひそうぞくにん)

相続の原因となる人。相続財産を所有していた故人。 ⇔ 相続人

非嫡出子(ひちゃくしゅつし)

婚姻していない男女の間に生まれた子。嫡出子と同じく一定の相続分がある。
父親の相続においては、認知されていないと相続権はない。
非嫡出子がいる場合をはじめ、前の配偶者と後の配偶者の間でそれぞれ生まれた子がいる、腹違い・種違いの兄弟がいる、といった場合は、遺産分割協議を円滑におこなうことが困難なケースが多い。
このような場合、遺言書で相続分を指定するなど対策をとることが望ましい。

秘密証書遺言(ひみつしょうしょゆいごん)

法的遺言の方式のひとつ。
遺言者が、自分で作成した遺言を公証役場に持ち込み、公証人と証人の前で封印して作成する。
遺言書の「内容」を秘密にしたまま「存在」だけを公証人に証明してもらえる。
偽造の心配はないが、紛失のリスクはある。さらに、遺言の内容はチェックされないので、内容によっては無効になる可能性がある。また、相続発生時の検認も必要になる。
手続きが複雑な割にメリットが少ないので、全国でも年間100件ほどしか作成されていない。

包括受遺者(ほうかつじゅいしゃ)

遺贈の目的物を特定せず、「財産の何分の1」というように、割合を示して遺贈された人。
包括受遺者は、マイナスの財産も共に承継したり、遺産分割協議に加わったりするなど、相続人と同様の権利義務を有する。

法定相続人(ほうていそうぞくじん)

民法の規定により、相続人となるべき人。
法定相続人となる人は、被相続人との血族関係により順位が決まっている。
配偶者は、常に法定相続人となる。

法定相続分(ほうていそうぞくぶん)

民法で規定された相続人の相続割合(取り分)。 ⇔ 指定相続分
法定相続分は、あくまで目安であって、必ずこの通りに分けないといけないわけではない。
遺言書の内容に従う場合や、遺産分割協議をおこなう場合は、法定相続分を無視することも可能。(遺留分を侵害しない場合に限る。)
遺産分割協議が不調に終わり、家庭裁判所での調停や審判をおこなう際は、法定相続分に準じた遺産分割をおこなうことになる。

や行

遺言(ゆいごん)

自分の死後のために、残された人に向けて思いを書き残すこと。
家訓や遺訓、家族への感謝の気持ちなどを遺す「倫理遺言(心の遺言)」と、財産の分け方や身分上の手続きについて遺す「実務的遺言」の2種類がある。
倫理遺言は、手紙、録音、ビデオメッセージなど好きな方式で遺してかまわないが、実務的遺言は、法律で定められた方式で遺さないと無効になるので注意が必要。

遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)

遺言に書かれている、財産に関する手続きや身分上の手続き、相続財産の管理など、遺言内容の執行に必要な一切の行為をする権利義務を持つ者。
遺言者が遺言の中で1人または複数の者を指定することができる。
相続人のうちの1人を指定することも可能だが、一般的には、遺言書の作成に携わった弁護士や行政書士などが就任することが多い。
遺言執行者を専門家に依頼することで、相続手続きに不慣れな依頼者に代わって手続きをスムーズに進めることができ、相続人間のトラブルや不正を防止することができるなどのメリットがある。

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