相続手続 遺言書作成 死後事務委任 の専門家
同性カップル・二人暮らしのための遺言執行
残したい財産を、残された方の暮らしへ。
遺言で引継先を決め、実際に手続きを進める人も準備する。お二人それぞれの遺言を、最初のお別れと、その先の暮らしにつなげます。

遺言執行は、遺言に書かれた財産の引継ぎなどを実現するための手続きです。パートナーを遺言執行者にして事務所が支える方法も、初めから事務所に執行を任せる方法もあります。葬儀を担う人と、財産の手続きを担う人は、同じでなくても構いません。
このページでは、法律上の配偶者や子・孫がおらず、パートナーとの養子縁組もしていないお二人を基本に説明します。該当しない場合は、相続人の範囲から個別に整理します。
同性のパートナーは、その関係だけでは法定相続人になりません。遺言などの備えがなければ、財産は法律で定められた相続人へ引き継がれます。パートナーへ財産を渡すときは、遺言で「遺贈する」内容を具体的に定めます。
たとえば「全財産をパートナーへ」と遺言しても、父母には各6分の1の遺留分があり、侵害された分の金銭を請求される可能性があります。遺留分は、借金や一定の生前贈与なども踏まえて計算します。
自宅を残す希望がある場合は、売却せずに金銭の支払いに対応できるかまで検討します。遺留分があることと、遺言そのものが無効になることは別です。
パートナーを中心にする
パートナーを遺言執行者に指定します。財産を受け取る人が、遺言執行者になることもできます。事務所には、必要な書類の整理や手続きの進行など、業務範囲内の支援を別途依頼できます。
パートナーが先に亡くなる、就任できない・引き受けないなどの場面に備え、当事務所の行政書士を予備の遺言執行者に指定する方法も検討します。
事務所を中心にする
初めから当事務所の行政書士を遺言執行者に指定し、相続人への通知、財産調査、金融機関の手続き、精算・引渡しを任せます。
「手続きが苦手」「親族との連絡を一人で担いたくない」「療養中で負担が大きい」といった場合に適した構成です。争いが生じた場合の交渉・紛争対応は弁護士につなぎます。
予備の指定では、誰がどの条件で就任するかを遺言に明記します。実際の就任承諾や引継ぎも必要です。事務所が相談を受けただけで、当然に遺言執行者として口座を扱えるわけではありません。
死後事務の「事務所は待機する」という条件を、遺言執行にそのまま当てはめません。
葬儀をパートナーが担っていても、財産の引継ぎは進める必要があります。誰が遺言執行者に就任するかと、死後事務を誰が行うかを別々に決めます。
死亡の連絡を受け、遺言と指定された執行者を確認します。就任した遺言執行者は、法定相続人を調べ、遺言の内容を相続人に通知します。
預貯金・不動産・有価証券などを調べ、財産目録を作成して相続人に交付します。借入れ、未払い費用、死後事務に必要な支払いも確認します。
預貯金の払戻しや資産の移管・換金を行い、不動産は司法書士と登記を進めます。事務所が執行する場合、受領した遺産は専用の管理口座等で分別管理し、入出金を記録します。
契約・遺言に沿って費用や報酬を精算し、指定された方へ財産を引き渡します。住まいなど現物の引渡しと金銭の精算は、状況に応じて並行して進め、最後に実施内容と収支を報告します。
有効な遺言で遺贈する財産と執行者を定めれば、その財産を渡すために相続人全員で分け方を決め直す手続きは通常不要です。ただし、遺言の有効性や財産の所有関係が争われている場合は、別に解決が必要です。
遺言執行には相続人への通知等が伴います。親族への連絡を避けたい事情も伺いますが、必要な法定手続きを省くことはできません。普段の情報共有と、死亡後に必要な通知を分けて準備します。
生活費・共同財産・立替金の取り決めは、合意契約のページへ →
死亡保険金など受取人自身の権利となるお金は、遺産とは区別します。相続税の申告は、財産を取得した方など申告義務のある方の手続きです。事務所が資料整理や連絡調整を行い、税務の判断・申告は税理士につなぎます。
養子縁組のない同性パートナーへの遺贈では、相続税が生じる場合、原則として税額の2割加算の対象となり、法律上の配偶者の税額軽減も使えません。受け取る財産額だけでなく、税金・費用を支払った後に残る金額を確認します。
Aさん・Bさんそれぞれが、自分の遺言を作ります。
Aさんの遺言により、財産をBさんへ引き継ぎます。
受け取った財産を含め、Bさん自身の生活・療養に使います。
Bさんの遺言により、残った財産を次の引継先へ渡します。
Aさんから受け取った財産も、受け取った後はBさんの財産です。Aさんの遺言だけで、その財産のBさん死亡後の行先まで通常の遺贈として拘束することはできません。お二人それぞれの遺言で、最終的に残った財産の引継先を決めます。
また、相手が先に亡くなったときや同時に亡くなったときの引継先も、予備的な遺言として定めておきます。「お互いに全部を渡す」だけで終えず、親族・友人・支援団体など、次に渡したい先まで考えます。
死別後は、財産、支援者、希望が変わります。Bさんが意思を確認して遺言を作れるうちに、内容と執行者を見直します。任意後見人が、Bさんに代わって遺言を作ることはできません。
遺言を作る費用と、死亡後に遺言を執行する報酬は別です。事務所が遺言執行者となる場合の報酬は、現行規定ではお一人の遺言執行につき30万円(税込み)から。遺産額等に応じて算定します。
パートナーが執行者となり一部の支援を依頼する場合は、その支援の内容で見積もります。予備に指定された事務所が就任する場合も、就任条件と報酬を準備段階で確認します。登記・税務等の専門家報酬と実費は区別してご案内します。
親ページの「総額250万~300万円程度」は、葬儀・納骨等の死後事務と遺言執行を含むお一人分の準備額の目安です。遺言執行だけの費用でも、お二人合計の費用でもありません。
遺言執行者には、相続人への遺言内容の通知や財産目録の交付が求められます。兄弟姉妹などに遺留分がなくても、相続人であれば対象です。伝える相手・内容・時期を、準備段階で確認します。
遺言は、お二人がそれぞれ別に作成します。民法は、二人以上が同じ証書で遺言をすることを禁止しています。同日に同じ公証役場で準備する場合も、それぞれの意思を確かめ、別の遺言として作ります。
できます。葬儀・納骨等を担う死後事務の受任者と、財産の手続きを担う遺言執行者は、役割を分けられます。支払資金、立替金、残された方へ渡す財産の管理を、両方の契約・遺言でつなぎます。
「パートナーに任せたい」「最初から専門家に頼みたい」「相手を一人にした後が心配」。吉村行政書士事務所では、お二人それぞれの希望と状況を伺い、任せる人・実務が始まる時期・必要な契約を整理します。
作成済みの遺言・契約や自治体の証明書があれば、お持ちください。まずはお一人でのご相談も可能です。初回相談は無料です。
電話受付:9時~18時 / メールフォーム:24時間受付
2026年10月18日時点で確認した制度・公開報酬を基に説明しています。